イギリスMBA留学挑戦に向けたTips

1年のイギリスMBA経験を踏まえた経験を書きます。志望校選択、英語試験準備(TOEFL,IELTS)、面接対策、MBA生活、クラスの様子、MBA内での試験についてなどなど。

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MBA VUCA Worldへの取り組み③Powerとは?

 

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現代はVUCA Worldへ突入しています。MBAではこの時代にどうやってビジネスを導いていくのかを考えさせてくれました。何回かに渡り、私なりに学んだことを記載します。

 

今回はPowerについて記載します。

 

Powerとは何か

非常にシンプルな言葉であるPowerですが、良く考察してみると世の中には数多くのPowerが存在していることに気が付きます。例を挙げてみましょう。

 

学校時代に多くの人が経験する部活動がまず初めて出会うPowerと言ってもいいのではないでしょうか。特に日本の競合部活動において、先輩と後輩というのは絶対的な上下関係を持つことが多くあります。たった1年しか違わなくてもそれだけで後輩は先輩に従うべき、というPowerが働きます。これは年齢(Age)によるPowerです。

さらにレギュラーと補欠においても差が生まれ、レギュラーが大きなPowerを持つことになります。これは技術(Technique)によるPowerです。

 

会社に入るとさらにそのPowerは重くのしかかってきます。年齢(Age)も勿論ですが、役職(Position)によっても大きく変わります。特に日本企業では上位の役割の言うことを聞く、ということが原則してあるため、Powerは強く存在すると言っていいでしょう。ただし

年齢(Age)や役職(Position)以外にもPowerを持つ要素はあります。例えば知識(Knowledge)です。年齢が若く、役職が下でも非常に知識を持っている人物であれば必然的にPowerが生まれてきます。なぜならその人でなければ分からないこと、いないと円滑に進まなくなる恐れがあるなどがあり得るからです。これは先ほどの部活動の例で言えば技術(Technique)と類似するものです。

 

またはその人個人ではなく所属する部門(Division)によってもPower関係が発生することもあります。例を挙げると、とある会社はものすごく営業の意見が尊重され、生産側はその意見に可能な限り従うという関係となっている場合もあります。逆もしかりです。

 

また残念な例としては人種(Race)ジェンダー(Gender)によってもPower関係が構築されてしまっている場合もあります。現在ではこういった要素は取り除こうという方向性が一般的ではありますが、まだ残存しているということも事実としてあります。

 

 

このように社会には多数のPowerが存在しています。これらは各自が持つ利益関係とも複雑に絡み合い、我々の世界を混沌としたものとしているのです。

 

Powerにどう向き合うべきか

私がMBAで教わった一つの考えがPolitics(政治)です。日本で政治というと国会議事堂が思い浮かぶかもしれませんが、普段の生活からも常に我々は政治をしながら生きています。アリストテレスが ’Man is by nature a political animal’ とも言っているように社会において政治は切っても切れない関係にあるのです。

Politicsの定義は非常に難しいのですが、私が読んだ文献で一番ピンときたものが以下です。

 

‘Mobilizing others who have different intention and integrate the opinion to one goal’

 

つまりお互いの異なる思想や利益を束ねて、一つの目的に向かっていくことです。

我々は複雑なPowerの中でお互いの思想や利益を持っています。それらを上手くマネジメントし、ゴールに向かっていくことがPoliticsで果たすべき役割となります。

決してごますりをすることでもなく、だれかに服従するorさせることでもありません。多くの人々を上手く導くのがマネジャーやリーダーが行うべきPoliticsです。

 

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