MBA フレームワーク Lewin's Change Management Model and Force Field Analysis
- Lewin's Change Management Model と Force Field Analysisとは
- Lewin's Change Management Model
- Force Field Analysis
MBAでは色々なフレームワークやセオリーを使います。何度かに分けて、それらについてご紹介をしていきます。
今回はLewin's Change Management Model と Force Field Analysisについてご紹介します。
Lewin's Change Management Model と Force Field Analysisとは
今回二つ同時に取り上げるこの二つのセオリーはKurt Lewinという社会心理学の父ともいわれるドイツの著名な心理学者が生み出したものです。両方とも組織が変化する際に起こることを分析したものになります。Lewin's Change Management ModelはThree stage modelとも言われるように変化に当たる段階を三つに分けて説明したセオリーです。Force Field Analysisは変化に当たり、どのような力が働いているのかを分析するためのフレームワークです。
Lewin's Change Management Model
Unfreeze→Change→Freezingという流れで進んでいきます。
1.Unfreeze
変化が起きる最初のステップになります。まずは変化が必要なことを認識し、どんな変化が必要なのかという考察が始まります。この状況はまだ変化へのためらいもあり、心理的には不安定なものになります。根本的に人間は変化に慎重なのですから当然ですが。
組織において変化を促す場合はマネジメント層が慣性を打ち破るべき、様々な働きかけをしていく必要があります。
2.Change
変化が実際に始まっている段階です。この段階でもまだ最終的な変化の終了ポイントは正確には見え切れておらず、まだ不安な状態が続きます。ただ一人一人のメンバーが主体的に変化に向けて取り組んでいく必要があります。
3.Freezing
変化が完了した段階になります。メンバーは変化に慣れ、不安な状態から解放されます。この状態で固まる、Freezingするということです。また必要な段階が来た場合は1のUnfreezeの段階に移行します。
このような3段階になります。
しかし最近の事情を見る限り、市場環境の目まぐるしい変化に伴い、組織は常に変わることを求められ、この3段階が常にその通りというわけではなくなってきているのでは?と私は考えています。
トップダウンで一気に決まった事項をUnfreezeしている間もなくChangせざるを得なくなったり、FreezingしてもすぐUnfreezeに移行したりという事象が発生しているのではないかと思います。
Force Field Analysis
組織が変化するにあたり、発生する組織内のパワーについて分析をするものです。
左側がDriving Force、つまり変化を推し進める力になります。
右側はRestraining Force、変化を嫌い、反対する力になります。
非常にシンプルな図ですが、これを自身の周りで起きていることに当てはめてみるとなかなか面白く、そして難しいことに気が付くでしょう。
例えば新しい会計システム(IT)を導入しようとしている組織で考えてみます。
このプロジェクト自体は経理部が発起人です。このシステムによって経理部のオペレーションの負担が大きく下がる見込みです。これには人件費削減を見込む経営層も賛成だとします。この二者はDriving Forceになります。
一方営業部門からは反対の声が上がっています。とにかく入力が複雑で、事務手続きが大変だというものです。そしてシステム部からもNOが聞こえます。理由はシステムの運用保守にコストがかかりすぎるからです。この二者はRestraining Forceになります。
このように組織内の様々なパワーを分析することで、今後の進め方が見えてきます。自身がDriving ForceならばどうやってRestraining Forceを説得するか、あるいはDriving Forceで押し切るかという戦略も考えられます。
またパワーは当然ながら全員一定ではありません。上記の例で言えば例えば経営層が圧倒的パワーを持っていれば、このプロジェクトはおそらく前に進むでしょう。
以上です。
MBA フレームワーク Business model canvas
- Business model canvasとは
- Customer Segment
- Value proposition
- Channels
- Customer relationships
- Revenue stream
- Key resources
- Key activities
- Key partners
- Cost structure
MBAでは色々なフレームワークやセオリーを使います。何度かに分けて、それらについ
てご紹介をしていきます。
今回はBusiness model canvasについてご紹介します。
Business model canvasとは
Business model canvasはビジネスを展開するにあたり、必要となるあらゆる要素を分析するためのフレームワークです。前回ご紹介したValue proposition もこの中に含まれています。これもかなり有名なフレームワークですので、何らかの研修で実際に作ってみた方も多くいらっしゃるかと思います。9つの要素に分かれており、考えていく順番があります。
下記が実際のcanvasになります。さすがに手作業で作るのは大変だったので、フリーのテンプレートを使用させて頂きました。(www.garyfox.co)
私もMBAのクラスの中で実際のEntrepreneurに対し、新しいビジネスを提案するというグループワークで本フレームワークを使用しました。
9つもあるので長くなりますが、それぞれ簡潔に説明していきます。
Customer Segment
文字通りどういう顧客層に対するビジネスを展開するか、から決定をしていきます。大きなくくりで狙うのであれば例えば「若者層」のような切り口もありますし、もっと絞り込んで「都市部に住む一人暮らしの女子大生」まで細分化することも可能です。ここがブレると後に影響を及ぼすため、慎重に決定しましょう。
Value proposition
どのような価値を顧客に与えるか、という分析です。前回の記事のように顧客が得られるGainsと取り除くことが出来るPainsなどValue proposition canvasを活用し、良く掘り下げて考えましょう。
Channels
製品をどうやって顧客に届けるかというChannelの選択です。届けるというのは、販売はもちろん、知ってもらう(PR)をどうするかという選択でもあります。現代は非常に多様な広告戦略があり、情報にあふれています。この選択も非常に重要な位置づけを持っています。
Customer relationships
どうやって顧客との関係を構築していくかということです。サポートセンターが必要なのか、WEBでコミュニティを作るのかなど継続した関係を築いていく手段をここではよく考える必要があります。
Revenue stream
収益をどうやって上げるかの判断です。買うごとに支払いをしていただくパターンもあれば、最近流行りの定額制にすることで毎月お金を払ってもらうというパターンもあります。
Key resources
ビジネスを成り立たせるにあたって必要なリソースを分析します。人的リソースで言えば営業がいるのか、エンジニアがいるのか、どれくらい人員が必要なのかなど。モノ的リソースは工場が必要か、材料は何がいるのかなど。ファイナンス的なリソースも当然検討必要になってきます。
Key activities
ビジネスのために必要な活動は何か、アカウント営業が直接セールスをするのか、市場調査、品質管理などやるべきことは多岐にわたるでしょう。
Key partners
ビジネスは単体でなしえることは難しく、だれをパートナーとするかもよく検討する必要があります。広告代理店、人材派遣、BPO業者や場合によっては行政をパートナーとする必要が出てくるかもしれません。
Cost structure
最後に決めるのがコスト構造です。上記の経過鵜を実行するためにはどのようなコストがかかるのか、固定費や変動費などを慎重に考える必要があります。どんなに良いモデルが出来ていたとしてもコスト構造がとんでもないものになってしまえば実行は出来ません。
以上です。
私の経験上でもこのBusiness model canvasを作成するのにはかなり苦労をしました。
何故ならビジネスに関する一通りのことを決める必要があるからです。
しかしそれだけ内容を濃く分析をし、考察することが出来るというものでもあります。
MBA フレームワーク Value proposition canvas
MBAでは色々なフレームワークやセオリーを使います。何度かに分けて、それらについてご紹介をしていきます。
今回はValue proposition canvasについてご紹介します。
Value proposition canvasとは
Value proposition canvasとは自社の製品やサービスが顧客のニーズを満たしているのか、あるいは満たすための製品開発に向けて使うフレームワークとなっています。スイスのビジネス理論家であるAlexander Osterwalderが‘Value Proposition Design: How to Create Products and Services Customers Want’で発表したフレームワークです。このフレームワークはBusiness Model Canvasの一要素であるValue propositionをさらに詳しく分析するものになります。日本でもかなり有名なフレームワークですので、知っている!という方も結構いらっしゃるかもしれません。
このフレーム枠は下記のように左側にProductとして自社の製品やサービス、右側にCustomerを置いています。まずはValue propositionとして何を顧客への提供価値として定めるかを考え、そしてそのCustomer segmentを決めます。
今回は例として最近流行っている「ほろよい」というアルコール度数が低い(3%程度)のお酒を分析してみましょう。
Value propositionは手軽で気軽な飲酒体験を楽しめること、Customer segmentはお酒をあまり飲めないが少量であれば楽しみたい方、特に現在の若年層をターゲットとしています。
Customer側
Customer: Gains
顧客が得たい利益となります。「ほろよい」で言えば、気軽な飲酒でしょう。3パーセント程度のアルコールであればすっと飲めます。(人によるとは思いますが)
Customer: Pains
顧客が現在悩んでいる課題になります。お酒は弱いという人もいます。すぐに酔っぱらってしまう、気持ちが悪くなる、二日酔いがつらいなどが挙げられます。
Customer: Customer jobs
若年層や女性は飲酒に興味があっても、あまり大酒は飲みたくない、二日酔いになるのは嫌だ、ビールなど苦いお酒は嫌いなどの様々なPainsがあります。一方で食事のついでに気軽に飲むことができて、体に大きな影響を与えないのであれば、飲んでみたいという人たちもいるようです。
Product側
Product: Product and service
具体的な販売する製品やサービスを決めます。今回で言えばアルコール度数が低い(3%程度)のお酒で、ジュース感覚で飲める味にします。
Product: Gain creators
顧客にどんな利益(Gain)を与えられるか、という評価項目になります。例で言えば気軽な飲酒体験となります。ジュースを飲むように食事中にさっと飲めるお酒であれば、友人たちとの会話も弾むことでしょう。
Product: Pain relievers
製品が顧客のPainsをどうやって取り除けるかという観点になります。二日酔いにならないレベルのアルコール度数を提供することで、Painsを取り除くことが出来ます。
上記を見て頂いて分かるように、ProductとCustomer側が釣り合っていれば、その製品は売れる可能性が高いと思っていいでしょう。もしGainsが多くかみ合っても、Painsが取り除けないのであれば顧客は選択しない可能性もあります。
今回提示した「ほろよい」の例で言えば、ProductとCustomer側が釣り合っていたため、成功を収めているという評価が出来ると思います。
当然ながらこのValue proposition canvasでは競合の存在を捉えられていませんので、依然ご消化したVRIO分析などを駆使して、どうやって自社の製品やサービスの独自性と差別化を図るかということは検討をしていく必要があります。
MBA イギリス留学現地生活 食生活編(日本食)
とにかく忙しいMBA生活において健康を維持すること非常に重要です。それを支えるのは食事です。1年間を過ごすわけですから、きちんとした食事をとり健康維持を図る必要があります。今回は特に日本食について語ります。
イギリスで手に入る日本食品
以前の記事でもご紹介しましたが、各町には中華系の「オリエンタルショップ」がありますので、こちらで大抵のものは手に入ると思います。お米に納豆、豆腐に梅干し、そしてインスタントカレーやカップヌードルなどもあります。なおカップヌードルは台湾?のものが主流なようで日清などの日本製のカップヌードルはなかなか手に入りません。
普通のスーパーでもわさびやしょうゆなどといった調味料は売っていますし、寿司のパックなども売っていたりします。いわゆるカリフォルニアロールのようなアボカドが入った巻きずしのようなものだけではなく、普通の握り寿司で売っています。余談ですが休日を利用してIcelandに行った際に、スーパーでパック寿司を見つけたときはさすがに驚きました。さすが寿司、もはやグローバルフード?ですね。
飲み物で言うとお茶はあまり売っていないので、上記のオリエンタルショップで購入するかネット通販を頼るといいでしょう。なお私が一番久しぶりに飲んだなーと思ったのがジャスミン茶でした。中華系のものはあるともうのですが、日本のジャスミン茶はたまたま入った日本料理屋であったのでオーダーしてみました。
イギリスの日本料理屋
上記の通り寿司は非常にポピュラーなので、大体どこの街でも一つくらい寿司レストランはあるかと思います。おいしいかどうかはその店次第ですが、下記はBirminghamで入ったレストランです。70£くらいしましたが、味は非常においしかったです。日本のいい寿司屋さんとそん色はありませんでした。
次に多いのがラーメン店でしょうか。ロンドンにはたくさんのラーメン店があり、日本のお店も進出しています。日本でも有名な一風堂は私が知る限りロンドンで2店舗もありました。より中心部に近い一店舗の地図をご紹介しておきます。Googleの情報だと現在は臨時休業のようです。コロナの影響でしょうか、早く元に戻ってほしいものです。
またうどん屋もロンドンにはありました。しかしやがりラーメンよりはポピュラーではありませんので、あまり他の都市に住んでいる場合はうどんを食べるチャンスはないかもしれません。
また日本料理屋もあります。下記は依然ご紹介したGlasgowのレストランですが、枝豆やビール(キリン)からお好み焼きなどもありました。個人的にはお好み焼きや焼きそばなどソースの味がする日本料理はあまり食べる機会がなかったので、久しぶりの味で非常に懐かしく思ったことを覚えています。
一年はあっという間ですし、大半は自炊だと思いますが、たまには日本料理屋を訪れてみるのもいいでしょう。世界中に日本料理に非常に興味がある方はたくさんいるので、友人を誘いながらあなたのチョイスを披露してみるのもいいかもしれません。
イギリス 街並みと観光のご紹介 Haworth
MBAは確かに忙しいのですが、せっかくの機会です。その国の様々な場所に行き、体験することで多くの思い出を作ることが出来ます。特に日本からだとなかなか考えもしない場所にもふらっと行くことが出来るので、時間があればぜひ積極的に行ってみましょう。
今回はHaworth(ハワース)についてご紹介します。
Haworth(ハワース)とは?
Haworth(ハワース)は非常に美しい田舎町です。問題なのはアクセスがあまりよろしくないこと。下記の地図を見て頂ければ分かるかと思いますが、大きな空港があるマンチェスターからでも1時間半程度、リーズからだと1時間程度です。ロンドンに滞在されている方だと結構な移動になりますね。
ハワースは文学史上に名を遺すブロンテ姉妹のエミリー・ブロンテが書いた「嵐が丘」(Wuthering Heights)の舞台として有名です。
実を言いますと私はそういった事情はさっぱり知らず、クラスメイトから大学で休日の観光バスツアーがあるから行こうよと言われて二つ返事でOKしただけだったのですが、とても印象に残る街でした。
Haworth(ハワース)の街並み
丘にある本当に小さな田舎町、いや村です。ただやはり有名なのか、観光客はそれなりに歩いていました。町中には小さなアクセサリーなどを売っているお土産屋などが並び、非常にのどかな雰囲気を醸し出しています。
私たちが着いたのは10時前だったので、まずは小さなカフェに入り、簡単な朝食を済ませて街を歩き回りました。
結構斜度があるため、ちょっとした運動になります。
上記のブロンテ姉妹が眠るブロンテ博物館もあります。(写真がない・・)
私が行ったときは天候が穏やかだったのですが、荒野というだけあり冬はかなり厳しい気候条件のようです。その気候が「嵐が丘」を生んだとも言われています。
Keighley and Worth Valley Railway(キースリー&ワース・ヴァレー鉄道)
街から降りたところにある駅がこのKeighley and Worth Valley Railway(キースリー&ワース・ヴァレー鉄道)です。何が凄いかというと蒸気機関車に乗れるということです。
まさか人生初の蒸気機関車乗車がイギリスの小さな村になるとは思ってもみませんでしたが。
キースリーという街とつないでおり、約20~30分の旅が楽しめます。非常にのんびりとしたスピードで走っているので、周りの景色を楽しみながら優雅な時間が過ごせます。乗車料金は10£程度だったと記憶しています。
ハワース自体は小さな村ということもあり、丸一日何かやることがあるスポットが目白押しというわけではありません。
ただし移動にそれなりに時間が掛かりますので、近隣に住んでいない場合は結局一日がかりの観光になると思っておいた方がいいと思います。